2022年に惜しまれつつ開店した神楽坂の甘味処「紀の善」、2025年夏に移転して開店したというネット記事を見て、「ぜひ新店舗でかき氷を味わいたい」と思い、2025年シーズン最後のかき氷を食べに行ってきました。
店頭には食品サンプルのメニュー
店頭に行ってみると、お店の前にはメニューケースがあり、リアルな食品サンプルの見本が並んでいました。
かき氷は5種類、1,000円程度とお手頃価格。
お汁粉、おもちなど定番メニューのほか、
豆かん、みつ豆、あんみつに加え、名物の抹茶ババロアも健在、メニュー構成は以前のままです。
洗練された新店舗と、変わらないおもてなし
新店舗は、開店間もないこともあってとてもきれい、通りから外光が差し込む明るいお店、和の落ち着いた雰囲気を残しつつ、より快適に過ごせる環境になっています。
席に案内されると、以前と同じように温かいお茶と小さなおせんべいが提供されました。
このおせんべいの形は、以前と同じもの。変わらないこのサービスに、紀の善らしい丁寧なおもてなしを感じて安心しました。
テーブルの上のメニューです。夏は冷たいものと氷と冷やしじるこや白玉などが紹介されています。
かき氷ほか、価格は少し上がっています。ただ、空間やサービスを考えると納得できる範囲です。
整理券制で待ち時間も有効に活用
新店舗では整理券制が導入され、入口で配布される整理券を受け取って入店する形になっています。10時40分以降毎時40分に入店できる整理券が用意されており、店頭で希望の時間帯の整理券を受け取り、時間に再来店する運営です。座席は1時間制、多くのお客さんが楽しめるようになっています。
この日は10時過ぎに店頭に行ってみたところ、初回(10時40分)の整理券が残っていたので、その時間帯の整理券を受け取り、呼び出し時間まで神楽坂の街を散策しました。
神楽坂は魅力的なショップやカフェが多く、待ち時間も退屈せず楽しめます。時間になって戻るとスムーズに入店でき、席ではゆっくりとかき氷を味わうことができました。混雑を避けながらストレスなく利用できる、快適な運営でした。
宇治金時とあんず、二つの魅力を堪能
この日はまだまだ残暑が続く暑い日、こんな日はかき氷が一番と「宇治金時」と「あんず」の2種類を注文しました。
■ 氷宇治金時(1,050円)
宇治金時は、かき氷の全体に抹茶蜜がかかり、一番上にはお店自慢の小豆、そして白玉が添えられています。抹茶の風味が濃いのですが、苦みよりも甘味が効いたお味、多くの方に好まれるお味です。
小豆は丁寧に炊かれていて甘さが絶妙。小豆の味の良さが印象的でした。
氷はふわふわで、口に入れた瞬間すっと溶ける滑らかさ。以前よりも氷の質が高く進化していると感じました。
■ 氷あんず(1,200円)
あんずは、甘酸っぱくフルーティーで、ほかにはない爽やかさがあるもの。甘味が強いかき氷が多い中、あんずの酸っぱさで後味が軽く飽きないお味です。
あんずの果肉たっぷり、あんずそのものもたくさん載っていて、食べ応えがあるかき氷でした。
数年ぶりにいただいた「紀の善」のかき氷、お値段が上がっていますが、サイズも以前のものと比べて大きくなり、かき氷好きでないと食べきれないのでは思うほどのボリューム。さらに、氷あんずよりも、氷宇治金時の方がサイズが大きくて・・・涼しくなってしまうと食べ終えるのが難しくなってしまうかもと思いました。
気軽に楽しみたいときには「お持ち帰り」の活用も
入り口付近では、お持ち帰り用の抹茶ババロアやあんみつの販売もあります。
店内利用には時間がかかることもありますが、お持ち帰りは列に並ぶ必要なく、入店して購入が可能、家庭でも「紀の善」の味が楽しめます。
お持ち帰りのお客さんも多く、ひっきりなしにお持ち帰り用を購入するお客様がお見えになり、結構な数をまとめ買いされていました。混雑している時期には便利です。
来年も必ず訪れたい一杯
「暑さ寒さに彼岸まで」の言葉通り、かき氷の提供は秋のお彼岸までとする甘味処が多い中、9月最後の週末もかき氷の提供をするお店が増えてきました。
2025年夏シーズン最後のかき氷を食べようと伺った「紀の善」で美味しいかき氷が食べられて、大満足。神楽坂でゆったりとかき氷を楽しめるお店は貴重、真夏で混雑する時期など整理券制のおかげでさらに快適に利用できます。
「ふわふわの氷」「上質な小豆」「変わらないおもてなし」。すべてが整った「紀の善」でとてもうれしくなりました。来年のシーズンも、また行きたいと思っています。
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