海外旅行や出張で愛用しているキャリーバッグ。海外旅行の最中、突然車輪に異変が発生しました。日本へ戻ってから修理を試みたところ、通販で購入したパーツを使って自分でキャスター交換ができたので、具体的な手順や注意点をまとめてご紹介します。
海外旅行中キャリーバッグの車輪に異変
滞在先でキャリーバッグを引いていた際、突然「ガタガタ…」と聞き慣れない音が。違和感を覚えつつホテルへ向かうと、だんだんと動きが重くなり、嫌な予感が確信へと変わっていきました。
ホテルに到着後、車輪を確認してみると…

車輪のゴム部分に大きな亀裂が入り、すでに剥がれかけている状態。

ついにゴム部分が完全に外れてしまいました。

他の3つの車輪の点検をしてみると、割れはなく、まだ使えそう。割れた車輪も取れてしまったのは、ゴムの部分で中心部の芯の部分は割れがなく、回転している状態。
3つの車輪があれば、自立することができるうえ、何とか動かすこともできるので、このまま日本に持ち帰って、修理に出すことにしました。
日本帰国後、専門業者へ修理見積もりを依頼

車輪が3つしか使えない状態で、何とか自宅に戻ってきました。

4つの車輪のうち、1つは完全にゴムの部分が取れてしまった状態、軸の部分は何とか残っています。
このままでは使えないので、修理に出そうと、エースほか、複数の業者さんに見積もりの依頼をしてみました。
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修理は可能
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ただし「現物を送らないと費用確定できない」
という返答が大半で、概算がつかめず断念。唯一、ブリックス正規代理店のエースからは、「ライセンス品なら修理可能。4輪交換で概算2万円超」との回答をいただきました。
しかし、私のキャリーケースは米国「サックス・フィフス・アベニュー」で購入した海外仕様のため対象外。エース修理は利用できませんでした。
新品を買うよりは安いものの、長年使ってきたバッグに2万円を投じるのは悩ましいところ…。
そんなとき、自分でキャスター交換ができるという情報を見つけ、初めてのセルフ修理に挑戦することにしました。
【DIY】キャスター交換に挑戦
通販で交換用キャスターを購入
まずは交換パーツの選定から。「スーツケース キャスター 交換用」などのキーワードで検索すると、車輪サイズやシャフトの長さが異なる多くの商品が見つかりました。
商品説明を見ていると、車輪のサイズやシャフト(軸)の長さにはいくつか種類がある様子。手元のキャスターのサイズを測って、車輪の直径・厚み・車輪間隔を確認した上で、通販で購入しました。
キットの種類には、車輪とシャフトだけの最小限のセットのほか、もともとついている車輪を外すための糸のこぎりなどの工具もセットになって販売されているものもあります。
車輪とシャフト、六角レンチのセットで1,000円前後、糸のこぎりなどまでついたフルセットで2,000円程度で様々な商品が見つかります。

Amazonで注文すると数日で到着しました。

車輪と金具が箱に入って届きました。

購入したのは、車輪、シャフト、六角レンチが付いた4個セットで900円ほどでした。

金具を全部取り出してチェック、セットの中にはワッシャー(ねじの頭が小さいときにしっかり押さえる器具)も入っていました。
交換準備:古い車輪を取り外す

長年使って劣化したキャスターは、ゴムが割れ中心部だけになった状態でした。1輪だけの破損でしたが、後々のトラブルを防ぐため4輪すべて交換することに。
純正シャフトは特殊で、ねじで外すことができません。そのため、糸のこぎりでシャフトを切断 → 車輪を外すという作業が必要です。
(今回、糸のこぎりを使うところの写真を撮影し忘れてしまったので、以前交換をした時の写真で紹介します)

車輪脇のところに糸のこぎりを当てて、シャフトを切断ます。金属屑が発生するため、屋外または新聞紙を敷いて作業するとスムーズです。
シャフトはかなり頑丈なので、手作業だと時間がかかります。

切断できたら、左右からシャフトの頭をペンチでつかんで外します。

車輪の両側からシャフトを引き抜いて外します。

シャフトが抜ければ、車輪が簡単に外れます。もともと使われていた車輪はこのような形のものでした。

車輪4つ分を外すのに30分ほど時間がかかりました。
新しいキャスターの取り付け
ここからは購入したキットの出番です。入っていた工具と金具を使って取り付けていきます。

ワッシャーをつけた車輪をセットし、

シャフトととねじを左右から差し込んで車輪を固定します。

両側から六角レンチを使ってねじを固くなるまで回して取り付けます。

シャフトの頭はこのような六角形、ここにレンチを当てるとねじが回転して締められます。

作業時間は、1箇所あたり5分ほど。1つ目の車輪はてこずりましたが、2つ目以降はスムーズで、特別な力も要りませんでした。
まとめ|キャスター交換は初心者でも可能、費用は約1,000円

交換が終わってキャスターを転がしてみると、その違いにびっくり。「スーッ」と軽やかに滑り、現地で苦労したようなガタつきもなし。新品のような快適さ、車輪の音も小さくなり、次回の旅行が楽しみになりました。
業者修理では概算2万円以上と言われたキャスター交換ですが、自分で交換したところ900円のパーツ代のみで復活!
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費用を抑えたい
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海外モデルのため代理店修理が難しい
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愛用しているバッグを手放したくない
そんな方には、DIY交換は十分選択肢になります。コスト面でも大きなメリットでした。

お気に入りのスーツケースは、キャスターを交換するだけでまだまだ現役、当面は活躍してくれるものと思います。
「自分で修理するのは難しそう」と思っていた方にも、ダメ元で挑戦してみることをお薦め。DIYの経験がない方でも、手元に工具がない方でも、工具付きで交換部材の入手ができますので、ぜひ試していただきたい方法です。うまくできなかったら、修理に出せばよいのですから・・・


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